食べてみると辛さはかなり抑えられているのでサクサク食べられた。本当にカレーのようでカレーじゃない。なんとなく、映画館で売っているナチョスにつけて食べるサルサソースの味に似ている。あまりに美味しくて一緒に来た日本酒マニアの細やんの分まで食べてしまう有様。ごめんねー。
港区西麻布2-15-14 ウエストポイントビル1F
Tel. 03-3407-2219
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<特典>
【Disk-1】
●音声解説(監督、ブラッド・ピット、エドワード・ノートン他)
【Disk-2】特典集
●マルチ・アングル・メイキング映像集(6種-約49分)
●音声解説付きメイキング映像集(9種-約32分)
●オリジナル劇場予告編集&ミュージック・ビデオ(計10種-初公開予告編『ファイト・クラブ規約 第1条から第8条』など)
●絵コンテ集
●未公開シーン集(7種-約17分)
●アート・ギャラリー
●キャスト&スタッフ バイオグラフィ(別紙対訳表付き)
●エドワード・ノートン インタビュー(別紙対訳表付き)
◇封入特典:特製ブックレット
評価:★★★★★★★★★★ ・・・10/10
レビュー:
「歴史上の人物で闘ってみたい奴はいるか?」
「ガンジー」
これ以上ない答えだと思わないか?映画「ファイト・クラブ」で出てくる台詞だ。
私だったら坂本竜馬と答える。
最近、誰かと殴りあった事はあるだろうか?いや、むしろ今まで生きてきた中で本気の殴り合いをした事があるという人がどれだけいるだろうか?私はこれまで一度もない。映画の中でも言っているが、普通の人は喧嘩を避けるように生きている。この本能は喧嘩以外にも例えられる。少しでも自分にとってリスクがあると感じる事があれば、その先にチャンスがあるとしても今の生活を守りたいという気持ちが働いて断ったり、諦めてきた経験はないだろうか?
歴史上の人物の言葉によくあるが、リスクを負わずして成功は有り得ない、と彼らは言う。しかし、私達はいかにリスクを負わずに成功できるか?ということばかり考えている。今の状態を維持しながらこれ以上の生活を望む。決してその考えが悪い考えではないと思うが、どうも虫のいい話に聞こえる。
その割に、この「パソコン無料であげるよ」という事を言われても警戒をする。タダより高い物はないとはよく言ったものだ。やはり私達はリスクを恐れる。今の生活を失いたくないからだ。
しかし、今の生活に満足している人がどれだけいるだろうか?失うものとはなんだろうか?私の失いたくないものといえば家、パソコン、洋服、CD・DVD、本といった、物ばかりである。もし、自分の家のガスコンロからガスが漏れていて、家へ帰った時に爆発し、家にある物の全てを失ったらどうなるだろうか。
ま、いっか。なくてもなんとかなるし。
普通はそうはならないだろう。何が言いたいかって、私達は物に支配されて生きているんじゃないだろうか?ということ。物を失いたくないが為に、自分が手に入れたいものを諦めてきた経験が私にはある。
「ファイト・クラブ」はバイオレンス性の高い映画で、公開当初は「時計仕掛けのオレンジ」のようにかなり非難された映画だ。しかし、公開して10年以上経ち、「ファイト・クラブ」は様々な映画ランキングや映画批評で高い評価を受け続けている。それは、今見ても新鮮に思えるビジュアルや高度消費社会を痛烈に批判する高いメッセージ性が見ている私達を刺激し、何回でもこの映画を見直したくなるのである。ハッキリ言って女性向けの映画じゃない。ブラット・ピットとエドワード・ノートンの裸でも見てうっとりしていればいい。「ファイト・クラブ」こそ男の映画だ。男の中の男が見る映画でもあり、男になる為に見る映画でもある。ブラット・ピット演じるタイラー・ダーデンは男が求めるまさに理想的な姿だからである。今のなよなよしたした男の子たちも絶対に見て刺激をもらうべきだ。草食系男子の何がいいんだよ。思い出せ!男の理想を!
たまには携帯電話の電源をOFFにして、何も持たずに外へ出てみるのはどうだろうか?全てから一度解放されて、自分を押さえつけている何かを消去するんだ。物に頼らなくたって自分ならなんとかできるという強い自分を手に入れる為にも私は闘いたい。
「今、誰と闘いたい?」
「もう一人の自分」。
第二回午前十時の映画祭 (2011・02・05)
何度見ても凄い映画50本!!
/麗しのサブリナ/
★エイリアン/
キャリー/
/荒野の七人/
/サンセット大通り/
/情婦/
/ダーティハリー/
ディーバ/
/鳥/
/ひまわり/
/道/
★/夜の大捜査線
/レベッカ
※★マークが付いている映画は個人的に超おススメの映画と絶対見に行く映画に付けています。
第二回午前十時の映画祭の最大の目玉は、1977年にアメリカで公開された「ブラックサンデー」でしょう。なぜなら、この映画が日本の映画館で上映される事が初めてだからです。日本の公開直前に政治的問題で映画の上映が禁止になったからです。その後、レンタルや販売はされたのですが、結局劇場で公開する事はありませんでした。午前十時の映画祭ならではの醍醐味と言える一品です。まだ見た事ない方もテレビでしか見た事がないという人も是非今回のチャンスを逃さないように、早起きして見に行きましょう。
「ブラックサンデー」
ベイルートの地下組織“黒い九月”は元アメリカ軍士官と結託し、マイアミで開催されるスーパーボールのスタジアムの観客8万人を一挙に殺害するというテロ計画を立てていた。その阻止に動き出すイスラエル特殊部隊のカバコフ少佐とFBI。彼らの息詰まる戦いを描いたサスペンス・アクション。「羊たちの沈黙」で知られるトマス・ハリスのベストセラーを映画化。日本では劇場公開が中止になったいわくつきの作品。
「アメリカン・ビューティー」 (1999)
評価・・・・★★★★★★★★☆☆ 8.0/10
注意:ネタばれ有り
「アメリカン・ビューティー」を見たのは中学生の時だ。アカデミー賞でかなり話題になっていた作品だったから、あまり内容に興味は沸かなかったけど話題作は見ておきたいのでとりあえず親父と一緒に見に行った。そして、帰りの電車の中で微妙な空気になったのをよく覚えている。家庭崩壊が描かれている映画を家族と一緒に見るものではない、と、心から反省した。
映画の内容は、家庭が崩壊しかけ、自分は死んでいるも同然と思っている男が自分の娘のかわいい同級生に一目ぼれしてから、彼女とセックスをしたい欲求に駆られて体を鍛えたり、生き方を変えていこうと努力する姿が描かれ、やっと主人公にとって良い方向へ向き始めたと思ったら殺されてしまうという映画。この映画のどこが面白いんだよ!と思うかもしれない。映画のラストシーンで主人公のナレーションが入る。彼は皮肉ではなく、本当に良い人生だったと振り返っている。
世の中は嫌な事がたくさんあるがそれ以上に美しいものがたくさんある。あまりの美しさに圧倒され、張り裂けそうになり、風船のように自分の空気を抜く。周りから見れば私の人生はしょうもうないものだったのかもしれないが、私はそう思わない。皮肉に聞こえるかもしれないが、君にもいつか分かる。
そんなような事を言っていた。
「君にもいつか分かる」・・・か。
この映画のテーマは「再生」である。タイトルの「アメリカンビューティー」の意味は、映画の中でもたくさん出てくバラの品種とアメリカの美である中流家庭が今、崩壊しかけているという事を皮肉った意味を持つ。
先日、こんな記事を見つけた。
「newsweek」
「 近年私たちが中流階級と思っていた存在は、ほとんど錯覚だったことが明らかになった。米政府が作り出し、家計の膨大な借金によって支えられてきた幻想だ。クレジット・カード、住宅ローンの借り換え、所得証明もいらない融資──すべては、風と共に去った。残ったのは、資産より大きな負債をかかえているか毎月食いつなぐのがやっとの階級だ。もし新たな中流階級を作り出せなければ、アメリカがこの財政赤字を克服し危機から脱出できる見込みはない。」
映画には見るタイミングというのがある。「アメリカンビューティー」をもう一度見直す機会が来たと思った私は、今の世の中と自分の現状を照らし合わせながら、一人で見てみる事にした。
二度目の感想は、ため息が出るくらい素晴らしい映画だったという事に気づかされた。中学生の頃の私には理解できる内容ではなかったが、あの時一度見ておいて本当によかった。でないとこの感動を今味わうことは出来なかったからだ。映画の中で有名な場面がある。ゴミ袋が風に舞ってる姿をホームビデオで撮影して、そのテープを鑑賞している場面だ。現実でも見かける場面だ。このゴミ袋をただのごみ袋と見るのか、美しいと感じる事ができるのかは人それぞれだが、たかがそんな事でも美になってしまうという事に気づかされる場面である。
主人公の言葉を思い出す。
世の中には美が溢れている。
私にとってこの映画は最初、あまり好きな映画ではなかったが、時間をかけ、美に気づく事ができた事によって好きな映画に変わった。
君にもいつか分かる。
その通りだった。
「トイストーリー3」(2010)★★★★★★★★★☆9/10
注意![ネタばれ有り]
私が「トイストーリー」を始めて見たのは9歳の時、おもちゃの持ち主であるアンディをまるで自分だと思いながら見ていた。こうしてアニメを見ている間に、自分の部屋のおもちゃ達が二階で動き回っているんじゃないか?と思い、こっそり階段を登り、部屋を覗いたりした。おもちゃが突然なくなるのは、自分がなくしたんじゃなく、おもちゃが自らどこかへ行ってしまったんだとかなり本気で思い込んでいた。(思い込ませていた)
あれから15年、私は先日「トイストーリー3」を見た。私が25歳になったように、アンディも7歳から17歳に成長していた。私もアンディも、おもちゃ箱のおもちゃ達とはもうすっかり遊ばなくなってしまった。でも、かなり愛着があるから捨てようとも思えない。私は物を捨てるのが苦手だ。私の部屋にあったおもちゃ達は大体が親に捨てられた。さんざ遊んだおもちゃがゴミ袋やダンボールに詰められるのを見て悲しい気持ちになった。
今回の作品のテーマは「おもちゃとのお別れ」。まるで自分のおもちゃとお別れを言うような寂しい気持ちで胸がいっぱいになる。映画を見る前も、鑑賞中も、一体どういう終わらせ方をするのだろうか?とずっと考えていた。そして自分だったらどうするだろうかと。
「トイストーリー2」が前作を超える大ヒットした事により、「トイストーリー3」の製作はすぐに決まった・・・が、公開するまでに10年もかかった。これは製作会社のディズニーとピクサーが大人の事情でもめていた事も影響するが、脚本がなかなか仕上がらない事も大きな理由だった。製作期間に4年もかかった「トイストーリー3」はその2/3がストーリー作り等のプリプロダクションに充てられていた。一時期はバズがリコールで韓国の工場へ行ってしまい、それをウッディ達が助けに行く、という内容になりそうだったらしい。多分ピクサーの事だからそれはそれで面白くなったであろう。しかし、最終的に出した答えはアンディとおもちゃ達のお別れの物語という、難しく、最も悲しい内容を選んだのだ。
さて、製作スタッフはどんなエンディングを用意しているのであろうか?
号泣必須と言われる映画で泣くのが嫌いな私が結局、号泣してしまうラストだった。きっと、子供達からしてみれば悲しすぎる物語だったかもしれない。おもちゃ達の選んだ道、持ち主のアンディが選んだ道、大人になってからこそ分かる感動がそこにはあった。これはトイストーリーのシリーズと共に育ってきた私達くらいの世代の大人に向けての映画ではないだろうか。
私が結婚をして子供を持った時、トイストーリーを子供と一緒に見たい、そう思った。そして、いつか自分の子供が同じようにおもちゃとお別れの時期が来たときに、この物語を思い出しながら一緒に考えてあげたい。
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