「黒い家」
貴志 祐介
第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞作
★★★★★★★★☆☆8/10
毎日毎日暑いですね。もうすっかり夏って感じです。こんな暑い日にエアコンつけないで我慢するくらいなら怖い本でも読んで涼もうと思い、本屋でホラー小説を買ってみた。貴志祐介氏の「黒い家」。
好奇心で買ってみたはいいのだが、ホラー小説を買うのは実は初めてなんです。ホラーってなんとなく映像とか雰囲気で怖がるもんだと思っていたから、活字だけでホラーは楽しめるんかいなと疑問だったが、万が一とんでもなく怖かったら本を閉じてすぐに現実逃避しようと思った。
私にはホラーを見る時の心構えがいくつかあります。
とりあえず、主人公は最後死ぬって思っておく。淡い期待をホラーに求めない。
エロい場面があったら要注意!
突っ込み所は胸にしまっておいて、とりあえずその世界に没頭する。
自分は怖そうだから見たくないと思いながらも結局見るタイプだから、そういう意識で見る。急になんか出てきた時にビビらない為の準備体操みたいなもんです。
で、読み終わったんですが・・・怖かったー。でも面白かったー。
やっぱり生身の人間の狂気が一番怖いよね。こういいう人近所にいるよ~、みたいなリアル感は幽霊をものともしない説得力がある。
それにしても、この小説の構成力が素晴らしかった。前半から中盤にかけては普通のサスペンス小説みたいで、複線が色々とちばめられているのだが、その複線も結構予想できちゃうからホントにコレ怖いんか?と思わせる。ただ、この前半から中盤、なんかいや~な感じがするんですよね。梅雨のじと~っとした空気の中、庭に虫が沸いてきているようないや~な感じ。
そして、後半はその鬱憤を晴らすが如く怒涛の展開。怖くてページ開けないどころかもう次を読む衝動が抑えられない。絶望的な展開の中に、ちょっとでも希望が見えていたおかげだと思う。
ホラーに大事なのは、分かってるんだけど怖いと思わせる事。基本的にそうなって欲しくない方へ物語は展開していくわけだから、どうなるかなんて大体予想つくもんなんだよね。この本はその辺を上手に描いている。
初めて読んだホラー小説。活字で読むホラーがどんな感覚か気になっていたのだが、いや~な気持ちになりながら、どんどん心拍数は上がってラストは目を血走らせながら読み進めてしまう感覚だった。なんとなくジェットコースターに似ている。
それにしても、脇の下は汗びっちょりです。涼しむどころか、かえって暑かったわ!!
結局、近所の涼しい喫茶店でアイスコーヒー飲みながら涼むのでした。
中一の頃読んだわあたし
確か映画化もされてるのよ、大竹しのぶが艶っぽい
投稿情報: さかた | 2011/07/11 09:03
あなた随分おませさんだったのねー。アレは映画だと名作にならないタイプやね。最近韓国あたりでも映画化したよーな。
投稿情報: kazu | 2011/07/11 21:34